多肉植物におすすめ土、17種類を紹介します!!

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多肉植物に使う土は何がいいのか・・・永遠のテーマと言っても過言ではありません。しかし、ぶっちゃけなんでもいいです(笑)正解はありません。

多肉植物は乾燥した地域で自生しています。しかし日本は乾燥した地域ではありません。では日本ではどんな土がいいのか・・・?その辺の土でも育つか育たないかと言ったら育ちます。ただ植える苗に合っているかどうかは育てる環境にもよるので、植えてみないと分からないというのが、私の答えです。

1種類の土で育ててもいいですが、配合をする時にそれぞれの土の特徴を考慮して配合し、少しでも多肉植物が良い状態で生育できるように、多肉植物を約900種類以上育てている私が、実際使った感想や調べた結果を説明をしていきます。

粒の大きさ

使う前にふるいなどにかけて木くずやごみなど取り除き、大きさを選別してから使用してもいいですね。

粉末、微粉

  • 粒の大きさ: 約1mm未満
  • 用途: 種まき用の土として使用されます。葉挿しやカット苗の育成に適しています。保水性が高いです。

細粒

  • 粒の大きさ: 約1〜2mm
  • 用途: 種まきや苗床に使用されることが多いです。発芽したばかりの細かい根がつかみやすく、根の発育を助けます。

小粒

  • 粒の大きさ: 約2〜4mm
  • 用途: 一番よく使う土です。

中粒

  • 粒の大きさ: 約4〜6mm
  • 用途: 一般的な鉢植えによく使われます。他の土と一緒に使うと空気層が出来、通気性と排水性を良くし、根の成長をサポートします。

大粒

  • 粒の大きさ: 約6〜10mm
  • 用途: 主に鉢底の排水層として使用します。土壌の排水性を高め、根腐れを防ぐのに役立ちます。使用年度が増えてくると硬質土でないと形くずれて砕けます。

極大粒

  • 粒の大きさ: 約10mm以上
  • 用途: 主に鉢底の排水層として使用します。水はけを極限まで良くし、土壌の通気性を確保します。使用年度が増えてくると硬質土でないと形くずれて砕けます。

一般の土と硬質土

一般の土

採取した土をある程度の大きさにして乾燥させ、粒の大きさに選別し同時にゴミや木や根を取りの除いた土です。

硬質土

高温(約600℃~約900℃)で焼成された物と自然の物があり粒が硬く、耐久性が向上している土です。一般の土よりもお値段お高めで崩れにくく、長期間の使用に適しています。

鹿沼土、赤玉土、日光砂などが硬質土があります。

土の種類

鹿沼土

鹿沼土(かぬまつち)は、栃木県鹿沼市周辺で採取される火山灰土壌です。群馬県赤城山噴火によって約3.2万年前に形成された火山灰が堆積して風化したものです。多孔質なため、多数の細かい穴があり、吸着力が高く、熱伝導率が低めで軽いです。通気性が良く、過剰な水分を排出し根の呼吸を助けます。

通気性、保水性、排水性が高いです。弱酸性。

軽くて、濡れると土の色が濃くなるので、鉢底にいれたり混ぜたりすると、土が乾いているのか濡れているのか確認することが出来ます。単体で肥料成分はありません。長期間使用していると粒がくずれ、通気性、排水性が低下する可能性があります。定期的に交換しましょう。

赤玉土

赤玉土(あかだまつち)は、関東ローム層から採取される火山灰由来の土です。関東ローム層は関東平野一帯に広がる地層で、栃木県の男体山噴火によって約4.5万年前に形成された火山灰が堆積して風化したものです。多孔質。色が赤っぽいのは鉄とアルミニウムが含まれている為です。

通気性、保水性、排水性が高いです。弱酸性。

赤玉土は重いです。保肥力がありリン酸が赤玉土に奪われてしまうので、リン酸(P)が高い肥料を入れて花や実に必要な栄養を補いましょう。長期間使用していると粒がくずれて排水性、通気性が悪くなってしまい根詰まりを起こしかねないので、定期的に交換することをおすすめします。芝の目土は赤玉土細粒です。

軽石

軽石(かるいし)は、多孔質(多数の細かい穴があり、吸着能力が高く、熱伝導率が低めで軽い)で密度の小さい火山砕屑物の一種です。海底火山が噴火すると、マグマが地表付近まで上昇し発泡します。急速に海水や空気により冷やされる事で軽石が形成されます。2021年8月に小笠原諸島の福徳岡ノ場火山の噴火で多量の軽石が噴出し、沖縄周辺に漂着しました。

通気性、排水性が高いです。弱酸性。

土の上に白い軽石が敷き詰めてあると綺麗です。土の上に置いて泥はね防止や、水やり時土が流れるのを軽減したりします。鉢底石として100均などでよく見かけます。私は土を捨てる時自宅の畑に捨てたいので、かたちが崩れない軽石は使わないです。

ピートモス

ピートモスは、ミズゴケ類などのコケ植物、多年草、草木等植物が堆積し、腐植化した泥炭(湿地帯で植物の遺骸が長時間分解されず堆積したもの)を脱水、乾燥、粉砕、選別させたものです。

保水性、保肥性を高める為に使用します。酸性。

乾燥した状態では水をはじく為、使用前に十分に水を吸収させる必要があります。細かいピートモスは通気性がなくなります。定期的に交換しましょう。

パーライト

パーライトは、火山活動で噴出したガラス質の火山岩を高熱で加熱し、急速に水分を蒸発させて作る多孔質です。『黒曜石』と『真珠岩』と『松脂岩』があります同じ鉱物だけど水分量が違います。黒曜石はが2%以下、真珠岩は2~5%・松脂岩は5%以上の水分を含んでいます。

無菌で断熱性、保湿性が高い。中性。

とても軽い為、土を配合しようとパーライトを袋の中からスコップですくって土を混ぜる場所へ運ぶ時に発生する風力で、上澄みのパーライトが飛んでいってしまうくらい軽いので、扱う時はゆっくり運び風のない時がいいです。

バーミキュライト

バーミキュライトの原材料は苦土蛭石(くどひるいし)です。苦土蛭石はマグネシウムを含む園芸でよく使う苦土石土と同じ成分です。高温(約800℃~)で加熱されて10倍以上に膨張させたものを細かく加工したものです。バーミキュライトのキラキラしたものは、高温で加熱されうろこ状の構造が形成されキラキラ見える光沢が生じます。多孔質。

保水性、排水性、保肥性が高い。ほぼ中性(アルカリ性もあり)。

高温で処理されるされるためほぼ無菌なので種まきや挿し木、葉挿しなどに使うと、病害虫の発生を抑制できます。

ゼオライト

ゼオライトは、1756年スウェーデンの鉱物学者アクセル・フレドリック・クロンクヴィストにより発見されました。ギリシャ語の「zeo」(沸騰する)と「lithos」(石)に由来し、加熱した際水蒸気を放出する姿から「沸騰石」=「ゼオライト」と名付けました。多孔質。合成、人工、天然があります。

保肥性が高い。ph不明。

水質浄化する為に使われたり、土壌改良、脱臭剤、湿気取りに使用されます。塩基置換容量(CEC: Cation Exchange Capacity)が高く、カチオン(陽イオン)をたくさん保持でき交換することができます。肥料成分の吸着・保持をおこない肥料の流出を抑え、アンモニウムイオン(NH4)を吸着する能力がありイオン交換能力により窒素肥料の効果を長持ちさせる事が出来ます。

川砂

川砂(かわすな)は、河川の流れによって堆積された砂で川底から採取されます。

排水性、通気性が高い。中性から弱アルカリ性。

川砂は重さがあるので鉢やポットに入れると重量感がでます。アガベやリトープスを植えている方をちょくちょく見かけます。保水性が高くなく、排水性が良いので根腐れ防止や過剰な水分を排出してくれます。

ここでは川砂のみ紹介していますが、富士砂、桐生砂、日向砂、山砂など地方などの名前が付いた砂があります。

くん炭

くん炭(くんたん)は、日本で昔からある自然農法で、主成分は麦のわらやもみ殻です。とても軽く多孔質。

土壌に混ぜることで保湿性、通気性が高まります。弱アルカリ性。

混ぜると酸度土壌の中和に役立ち、壌土微生物を増やし植物の成長を助けてくれます。入れすぎはphがアルカリ性に傾き、酸性を好む植物の成長に悪影響を及ぼしかねないです。

腐葉土

腐葉土(ふようど)は、落ち葉や枯れ葉などが微生物などによって分解・発酵した堆肥の一種です。土壌改良材として使用されます。

土壌にまぜることで通気性、保水性、保肥性が高まります。中性。

ガーデニングや家庭菜園でよく使われる土です。腐葉土は自分でも作ることが出来ます。

培養土

培養土(ばいようど)は、決まった材料が使われている土ではなく、植物の栽培にあわせてそれぞれ調整された土です。商品の表に記載されているアピール言葉や、裏側などに記載されている内容物を見て下さいね。

商品によって通気性や保水性等、phなど変わります。

ガーデニングや家庭菜園でよく使われる土です。私の感想ですが、お値段が安めの物は多肉植物には使いにくい長めの木片や大き目の木くず、そのままの形の葉など入った物もあるので、避けて購入するか、ふるいなどにかけてから使用したほうが使いやすいです。

日向土、ボラ土

日向土(ひゅうがつち)は、ボラ土と呼ばれることもあります。宮崎県の日向地方の霧島系火山帯で採取される軽石です。硬質で潰れにくいです。日向土は乾いた状態でボラ土は湿った状態の事をいいます。

通気性と排水性が高いです。弱酸性。。

ボラ土の名前の由来は「役立たず」ですが、実際は役立たずではなく多肉植物の栽培に適しています。

ベラボン

ベラボンは、天然ヤシの実100%原料でヤシの実から取れる繊維(ココナッツファイバー)を特殊加工したものです。

通気性、排水性、保水性が高い。中性。

軽く、土の代わりに使用したり、天然素材のため燃えるゴミとして処分可能です。(各自治体に確認必要)

水ごけ

水ごけ(みずごけ)は、ミズゴケ科の属する苔の総称でミズゴケ属の苔の事です。湿地や沼地に生育する苔類の一種です。世界に自生しています。乾燥させたり濡らして使用することが出来ます。

保水性と通気性が高いです。酸性。

装飾用としてもよく使われています。水ごけのみで使用した場合、乾燥するまでの時間がとても速いので水切れ注意です。時間が経つと劣化し通気性が悪くなる事があるので交換が必要です。

瓦チップ(瓦リサイクル材)

瓦チップは、かわらの廃材を細かく砕いて作られた物です。ガーデニングや造園で地面のマルチング材として使用されます。多孔質。

排水性、吸水性が高いです。

耐久性が高いので長期間使用可能です。気温を下げる効果もあります。自宅にある廃かわら割って自分で作ったことがありますが、かわらが思ってた以上に固くなかなか細かくならず大変苦労し、かわら1枚の半割って諦めました💦

寒水石

寒水石(かんすいせき)は、主に石灰岩(海洋生物の殻などの堆積が長時間かけて圧縮した物と、炭酸カルシウムが沈殿して固化した物が再結晶化したもの)からなる天然鉱石です。きれいな白色です。

排水性が高いです。アルカリ性。

植木鉢やポットの上に置いたり、庭にまくと装飾的に美しく見え、気温を下げる効果もあります。

ネルソル

ネルソルは、吉坂包装株式会社の上田康氏が開発した固まる土です。吉坂包装株式会社は園芸資材メーカーで多肉植物の生産者です。寄せ植えや植え付けの時に使用します。水を少しずつまぜてお好みの粘度を調節します。乾燥すると固まります。

寄せ植えワークショップや教室、イベント、プレゼントをあげる時などネルソルを使うと、移動中に形が崩れなくて便利です。

詳しくはHP👇

まとめ

17種類の土の説明をしてきましたがいかがでしたか。まだまだ紹介していない土がありますが、もっと分からなくなりそうですね(笑)

私は多肉植物をはじめたばかりの時は、多肉植物専用と記載されている土を使いました。右も左もわからずどんな土を使ったらよいか分からなかったからです。それから赤玉土と鹿沼土と培養土で配合した土を使い、配合割合を変えたりしていました。少し前からは石灰とパーライトを入れています。

ひとつ鹿沼土と言っても値段に幅がありますし、どれを使うかほんとに迷います。いろんな土を試すしかないです。その時にご参考になれば幸いです。

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