多肉植物の寄せ植えはお好きですか?可愛い多肉植物が一つの入れ物にギュッと詰まって入っている姿は、とても可愛らしいですよね。季節によって色が変わり、苗の成長を1つの入れ物で感じられる事が出来、いやしになります。
そんな寄せ植えのやり方、管理の仕方を、自宅で多肉植物を育て、寄せ植えを出店時販売している私が説明します。
今すぐ答えが知りたい方に・・・
寄せ植えに正解はありません。好きな入れ物に苗の順番や色、大きさ、高低差など自分の好きなように寄せ植えしてください。
寄せ植え後、何もせず約1年後に苗全部そのまま大きくなっていることは、正直難しいです。そのままある程度楽しんだら、隙間を作るように植え替えるか、1苗ずつ植え替えて管理するといいと思います。しかし、1つずつ植えた場合より寄せ植えで植えた苗の方が丈夫だったなんて事もあるので、どちらの場合にも注意が必要です。
寄せ植えとは
寄せ植えとは、異なる種類の多肉植物を一つの鉢や陶器、ブリキなど好きな入れ物にまとめて植え、見た目のバランスや色合いを楽しむアレンジ方法です。初心者から上級者まで楽しめ、プレゼントにもぴったりです。
同じ形の入れ物でも容器の色に合わせて寄せ植えすると、ガラリと雰囲気が変わりますね。
寄せ植えのメリット、デメリット
メリット
- 見た目が華やか
寄せ植えは、色や形の異なる多肉植物を組み合わせることで、視覚的にとても魅力的なアレンジが可能です。 - スペースの節約
複数の植物を一つの鉢にまとめるため、省スペースでたくさんの植物を楽しむことができます。多肉植物が増え場所問題が発生している場合にも有効です。 - アレンジの自由度
自分の好みに合わせて植物やレイアウトを選べるので、オリジナリティ溢れる作品を作る楽しさがあります。 - 管理が簡単
一つの鉢で済むため、個別に水やりをする手間が省けます。また、全体の管理が一括でできるため、初心者にも扱いやすいです。○○丼みたいに一種類をまとめることもできます。 - プレゼントや販売に最適
美しい寄せ植えは贈り物や商品としても人気があります。
デメリット
- 成長速度の違い
種類によって成長速度が異なるため、大きく育つものが他の植物を圧迫したり、日光や栄養を奪う可能性があります。 - 水やりの難しさ
植物ごとに必要な水分量が異なる場合、一律の水やりでは過湿や乾燥が発生することがあります。 - 植え替えの手間
植物が大きく育つと鉢が狭くなるため、定期的に植え替える必要があります。寄せ植えの場合、分けて植え替えるのが少し手間です。 - 病害虫のリスク
一つの鉢で複数の植物を育てると、病害虫が広がりやすくなる場合があります。 - 根の競争
鉢の中で根が競合することで、特定の植物が栄養を吸収できなくなる場合があります。
入れ物
入れ物は何でもいいですが、水が下に抜けるように穴があいている物を選びましょう。
植木鉢(テラコッタポット)
植木鉢と言うと上記のような鉢を思い浮かべると思います。
メリット
- 通気性が良い
- 素焼きの植木鉢は多孔質で、空気や水が通りやすいため、根が窒息しにくい。
- 水分が余分に溜まらず、過湿を防ぎやすい。
- 蒸散作用がある
- 鉢自体が水分を吸収して蒸発させるため、土壌が乾燥しやすく、根腐れを防ぐ効果がある。
- ナチュラルな外観
- 素焼きの鉢の素朴なデザインはインテリアやガーデンデザインに調和しやすい。
- 経年変化で苔や風合いが増し、独特の味わいが出る。
- 熱を逃がしやすい
- 夏場の高温時でも鉢が熱を持ちにくく、根へのダメージを軽減。
デメリット
- 割れやすい
- 衝撃に弱く、倒したり落としたりすると簡単に割れてしまう。
- 凍結によりヒビが入る場合もある(特に寒冷地では注意)。
- 重量がある
- プラスチック鉢と比べると重く、移動が不便。
- 特に大きな鉢では取り扱いが難しい。
- 塩分やミネラルの蓄積
- 長期間使用すると、鉢の表面に白いミネラル汚れが目立つ場合がある(これは植物に害はないが、見た目が気になることも)。
プラスチック、ブリキ鉢
おしゃれな鉢などを玄関先などよく見える場所に置くと映えますね。
おしゃれな鉢に寄せ植えをすれば、さらに目を引く物になり、プレゼントなどにもぴったりです。
アルミ缶、スチール缶
コーン缶やツナ缶、ビールなどが入っていた缶にも、寄せ植えしたり、苗を植えたり出来ます。
その場合、缶の下に桐などで穴を開けてから使用しましょう。アレンジを加えたい場合はデコパージュを施したり、ペイントしたりデコレーションしても良いですね。デコパージュやアクリル、水性絵の具は100均にも売っています。
缶をアレンジしてリメイク缶やリメイク鉢としてネットやイベントなどで売られています。個性や独自のキャラクターなどペイントやデコレーションすれば、売っても良いしオリジナルの商品が出来上がります。
土
特に決まりはありません。
多肉植物専用の土でもいいですし、いつも使っている土があればその土でもいいです。
寄せ植えに便利なネルソルがあります。
ネルソルとは、水分と土と混ぜてネルソルをつくり寄せ植えなどに使用します。使用後時間がたつと混ぜた土の部分が固まるので、寄せ植えを郵送で送ったり持ち運ぶ時や、リースなど作ってから横にする物にも使うと便利です。
水を上からかかけると下に浸透するままでに時間かかかるので、水やりには底面給水がおすすすめです。
やり方
1.好きな入れ物を選びます。
植木鉢やプラスチック鉢やブリキ鉢、アルミ缶、スチール缶、リース、お菓子が入っていた缶や豆腐が入っていた入れ物でも、なんでもいいです。100均にも多々ありますが、まわりを見渡すと寄せ植え出来そうな物がたくさんありますよ!
2.どんな寄せ植えをつくりたいのか考えます。
私が考えるに5種類くらいまであるのかと思います。
①ちまちま寄せ植え
小さい苗を一つの入れ物に隙間なく入れる寄せ植えです。
②大きい苗と小さい苗寄せ植え
だいたいの寄せ植えがこんな感じですね。中くらいの苗を3つくらい中央にまず配置し、その周りを小さい苗やセダムなどで隙間を植えていきます。
③箱庭風寄せ植え
実は私、上記写真左側の箱庭みたいな感じの物しか作ったことがないんです💦右側はイメージですが、家や動物、橋や道路などを配置するとより箱庭らしくなります。多肉植物は基本屋外に置くので、雨や水にさらされてもなるべく大丈夫な素材の物を使用してくださいね。
④テーマ寄せ植え
いろんなテーマ設定がありますが、上記写真に左側は黄緑(青)系の多肉植物でまとめ、右側は赤やピンク系の多肉植物でまとめてみました。
⑤その他
リースに植えたり、クリスマスやお正月など季節に合わせた寄せ植えや、例えば『空の彼方』など題名を付けてぎちぎちの寄せ植えではなく、流れる配置や高低差を出したり、ネックレス系を使用して下に長く垂らしてみたり、石や流木、軽石などで題名に沿った寄せ植えでもいいですね。
3.決めた①~⑤寄せ植えによって苗を選びます。
根っこがある苗だと安心ですが、カットした苗でももちろん大丈夫です。おおよそのメインの苗を決めておくと寄せ植え時の正面決めの時に楽です。どの多肉植物が背が高くなるとか、色の変化など熟知してると寄せ植えの幅も広がります。
4.決めた①~⑤寄せ植えによって土を入れます。
①山もりor平坦
②山もりor平坦
③平坦
④テーマに合わせて
⑤山もりor平坦?
ここでちゃんと山盛りなどにしなくても、寄せ植え時にせっかく盛った土が落ちてしまったり、寄せ植え時に土を足せばいいのでおおまかな感じで大丈夫です。
5.土を落ち着かせるために水をかけます。
土が流れてしまったらまた土を追加して山にして下さい。乾いた方がやりやすい方は水をかけなくていいです。
4.薬や栄養を入れるならここで入れましょう。
オルトランや栄養剤など入れる方はこの段階、もしくは土入れの途中で入れましょう。
5.正面になる場所を決めましょう。
植える容器の正面を決めましょう。完成後一番見える場所になります。
6.植えます。植えながら土を足していきます。
正解はありません、好きなように寄せ植えしましょう。ただし、苗はすべて土に植えるもしくは触るように植えてください。
寄せ植えをしていると、手前を植えると奥の苗が落ちて、手前を植えると奥の苗が落ちて・・・と何回もやってしまいがちでイラッとしますが、そんな時は一息ついたり、後日やりましょう。
①ちまちま寄せ植え
とりあえず、ひたすら小さい苗をどこからでもよいので植えていきます。ちまちまちまちまちまちま・・・・。
だいたい植え終わったら、セダムなど隙間に入る苗を植えましょう。
②大きい苗と小さい苗寄せ植え
まず3苗くらいメインの決め植えます。空いている場所にメインの苗より小さい苗を植えます。さらにあまった場所にセダムを植えてい隙間を植えていきます。
③箱庭風寄せ植え
家や柵などの場所を決め置いてみましょう。そこへ後ろは木立ちする苗や伸びる苗を配置し高低差をだし、柵の付近には小さめの苗や違う物を置いみたり、あえてなにも置かなかったりとオリジナル箱庭を作ってみてください。
④テーマ寄せ植え
仮にテーマが「宇宙」なら、自分が思う宇宙を多肉植物で描いてください。
7.最後に
寄せ植えの最後に、ピンセットの後ろ側などを使ってギュッギュッッと土を押し込み、鉢の中で隙間がないようにし、土が足らないなら足してください。
お好みで、鉢の内側にココヤシファイバーを束ねて敷き詰めてもいいですね。
管理の仕方
置く場所は基本的に外です。よく陽があたり風が通る場所が一番いいです。
真夏には焼けない日陰に、真冬は氷点下になるようでしたら玄関ないれるか、LEDライト管理してください。
伸びてしまった苗はカットして、体調がよくなさそうなら一つの鉢に植え替えてよく見える場所で管理。
虫に1苗食べられると周りも食べられてしまう可能性があるので、虫は早めにお薬などをまいて退治してください。
水やりはどれかの苗がシワっとなってからでも大丈夫です。心配なら基本1苗と同じ管理で大丈夫です。
まとめ
寄せ植えは、多肉植物の魅力を最大限に引き出すことができる一方で、管理には工夫が必要です。成長が均一な種類を選んだり、土の排水性を高めたりすることで、デメリットを軽減できます。販売やプレゼントを目的にする場合は、見た目のバランスと管理のしやすさを考慮すると良いでしょう!
入れ物は何でもいいし、使う苗も何でもいいです。寄せ植える苗を入れる場所はどこでもいいですし、土もなんでも良いです。ですから同じ人が1度作って気に入らなければまた1から作ればいいんです!ギュンギュンに寄せ植えしなくても、箱庭風に家や動物など置いて、季節ごとに置く物(かぼちゃやサンタクロース等)をかえても違う雰囲気になりますね。
寄せ植えのポイントですが、山になっていても苗全部が同じ高さだときれいに見え、ツルツルした苗の隣りに同じ感じのツルツルした苗を置くより、もけもけした苗や粉をまとった苗などを配置するとより可愛らしく見えます。
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