多肉植物かわいくてお迎えしちゃったけど、育て方が分からない!!と言う方いませんか?
そこでYouTubeを見たりGoogle先生に聞いたりして育てているのではないのでしょうか。
しかし紹介されている育て方や環境(育てている場所がハウス内か屋外かなど)はあなたと同じ生育環境ですか?あなたが願う苗のかたちと同じですか?YouTubeなどで紹介されていた事や調べた育て方をそのまま取り入れてもいいのでしょうか?
自宅で約900以上の種類育てている私が、育て方や考え方、あなたが望む苗の育て方を紹介したいと思います。
苗をどのようにしたいのか?
『あなたは苗をどのようにしたいですか?』 その答えによって育て方は変わります。
たとえば、コロンとかわいらしい苗にしたい!家の中で育てて眺めたい!増やしたい!大きくしたい!紅葉させたい!・・・などあると思いますが、それぞれ望む事によって育て方が違います。
それぞれ望む苗に近づく生育方法を紹介します。
苗がキュッとしまってコロンとした小さい苗にしたい!
上の写真のように、コロンとしていて大きくない苗、寄せ植えに使いやすい大きさの苗にしたいという方の生育方法を紹介します。
水やりをあまりしない
水やりの回数を少なくしてください。しかし、水やりをする時は鉢の下から水がジャージャー出るくらいあげてください。水やりをすれば苗は成長し徐々に大きくなるので、回数を少なくしたら成長速度は遅くなります。多肉植物はまったく水をあげなくていいと思われている方がいますが、水は必要です!水をあげないと苗は生きられなくなり死にます。
いつ水やりをしたら良いか分からなければ、鉢の中にわりばしを鉢の一番下まで入れておき、わりばしが濡れなくなってから一週間後に水やりするか、外葉がシワシワになりはじめたら水やりをしてください。
水やりをすると苗が水分を含み葉はパカーンと開きます。しかし時間とともに日に日に苗から水が出ていくとキュッとした苗になります。
栄養剤はあげない
栄養剤をあげるという事は成長を促進することなので苗は大きくなります。
小さい苗にしたいなら栄養剤は必要ないです。
置き場所
屋外に置いて下さい。
春秋はよく陽があたり風が良く通る場所、夏は長時間日光があたらなく風が良く通る日陰、冬は霜や雪があたらなくて凍らないよく陽にあたる場所に置きましょう。
より紅葉させたいなら寒暖差がある場所に置いた方が、苗の個体差はありますが紅葉が強くでます。
土
培養土が入っていない土にしましょう。
培養土がはいっていなければ何の土でもよいのですが、迷ってよくわからない初心者さんなら多肉植物の土、多肉植物の土が高くて嫌な方は、鹿沼土だけ、赤玉土だけ、鹿沼細粒と赤土細粒のミックス土(ご自身でな鹿沼土祭細粒と赤玉細粒を購入してご自身でミックスする)にしてはどうでしょうか。
苗をカットする
苗が大きくなったらカットし苗を小さくし、ついでに葉挿し用の葉も取り葉挿ししてみましょう。
カットした元の苗から芽(子株)が出てきたり、葉挿しから芽(子株)が出てくる事が多々あります。苗や品種により芽(子株)が出がないこともあります。
カットした苗は、苗から栄養や力を使い根っこを出すことに力を費やします。
根っこをカットする
苗をカットしなくても苗を大きくしたくない時は根っこをカットしましょう。
カットすると苗が成長することより根っこを出すことに苗は注力するので苗が大きくなりにくいです。
家の中でみたい、育てたい
上の写真のような寄せ植えやお一人様の多肉植物を机の上に置いたり、トイレや出窓など室内に置きたい方の生育方法を紹介します。
室内に置くと・・・
日光が足らないと上記写真のように葉と葉の間があいて茎がヒョロヒョロ伸びて、葉も細く色も悪くなります。が死んでいません。
トイレや出窓などちょっとした場所に置きたいですよね。イベント出店している時も室内に置きたいと何度も言われました。ハオルチア属などはそこまで日光が必要ではないので、ハオルチア属は室内に置いてもまだ大丈かもしれないですね。
下記でも紹介していますが、室内管理で足らない採光を育成ライトで足しても良いですね。
水やり
多肉植物に元気がなくなってきたり苗がシワシワになったら水やりをしてください。たくさん水やりをすると、さらに成長スピードが速まりヒョロヒョロなります。
栄養剤はあげない
室内に置いていると水やりだけでもヒョロヒョロになるのに、さらに栄養剤をあげると成長を促進してお腹がいっぱい過ぎて死んでしまうかもしれないので、栄養剤はあげないで下さい。
置き場所
とにかく日光があたる場所に置いてください。真夏はカーテン一枚挟んだ場所に置いて下さい。
出来たら日中は屋外、夜は室内に置くのがおすすめです。
土
栄養剤が入っていなければなんでもいいです。
室内に置くなら入れ物を透明にしてカラーサンドや鹿沼土細粒、赤玉細粒、軽石を入れてもいいですね。
育成ライトを使う
家の中でずっと生育したい方は育成ライトを使用するのも一つの手です。
植物に必要なルクスは1000~1500ルクスと言われているので選ぶ際にご参考にして下さい。
育成ライトにはクリップ式やアーム式、スタンド式、吊り下げ式などがあります。ご自身が多肉植物を置く場所、棚、部屋などにあわせて選んで下さい。
早く育てたいからと24時間育成ライトをつけっぱなしはいけません。ストレスががかかりすぎて、体調不良になり最悪死んでいなくなってしまいます。育てたい為の購入した育成ライトで死なせてしまっては本末転倒です。育成ライトと多肉植物にもよりますがタイマー付きの物で10時間から13時間程度の照射時間からはじめてみて下さい。
増やしたい
増やして寄せ植え用苗を自前で揃えたい、販売したい、成長過程を見たいなど増やしたい理由は様々ありますよね。そんな方に基本的な増やし方3選を紹介します。
①カットしてふやす
上記写真のようにテグスやはさみ✂を使って苗をカットします。
初心者には一番抵抗がある増やし方かもしれないですね。やってみるとスパッと切れたときはとても気持ちよく、私はカット大会と称して春と秋の年2回1人で開催しております(笑)
このようにカットした下の苗の切り口から子株が出てきます!子苗が出やすい品種出にくい品種があり、すべての苗で出てくるわけではなく正直『運』まかせです。
葉挿ししてふやす
初心者には一番おすすめなやり方です。
苗の葉を取り土に挿したり置いたりします。するとうまくいくと上記写真のように葉先から子株が出てきます。これもすべての葉から出るわけではなく、出る葉、出ない葉(茎から葉を取る時に失敗している、葉挿しの成功率がとても悪い品種、腐ったりカリカリになった)があります。『運』まかせです。
成功率をあげたいなら薬に頼る方法もあります。カットした部分や葉挿しの芽が出てくる場所に付けると成功確率がアップしますよ。
葉挿しした葉の置き場所は日陰でいいです。ビニールハウスの中でもがんがん日光があたる場所ではなく、明るい日陰に置いてください。真夏だと葉がやけてしまう可能性があるので置き場所に気を付けて下さいね。風にもよく飛ばされるので葉を一枚一枚針金などで止めておかないと、飛んで行った時に小さい子株が外れてしまったり、名札がなくなり何の葉だったのか分からなくなることが多々あるので、本当に気をつけてください。
交配してふやす
小学時代に勉強したおしべ♂とめしべ♀の交配です。
具体的には花芽が開いて中心のめしべがべっとりみつみたいな感じになっている時に、おしべのもふもふした粉をめしべに付けます。
その後乾燥していきうまくいくと種が出来上がります。
種がとてもとても小さくて細かいです。花芽の枯れた部分なのか種なのか私は判別できません(笑)全部種だと思って土の上にまいています。息や風で飛んでいくので気をつけてください。
細かいやり方は人それぞれ違いますが、容器に水を入れ黒ポットに培養土や鹿沼、赤土など細粒土を入れその上に種をまきフタをします。芽がでるか出ないかは運しだいです!
苗を大きくしたい
写真の苗は大きくなったコロラータです。子株もたくさん出て春には親株の葉と葉の間からも子株がでてきます。カンテや高砂の翁、ビッグレッド、唐印(デザートローズ)など品種そのものが大きくなるものもあります。
品種で大きくならないものもありますが、大きくしたい方にどうしたら少しでも大きい苗になるのか紹介します。
水をよくあげる
植物にとって水はごはんです。人間でもごはんをたくさん食べる人は体が大きくなりますよね。植物も水をたくさんあげると大きくなります。以前苗を購入した時お店の方に水やりをどうしたらいいのか聞いたら、生産者さんは早く大きくする為によく水やりをすると教えてもらいました。
だからと言って毎日毎日朝昼晩と水やりをしたら腐って死んでしいます。その為にすぐ乾く土、よく風が通る場所が必要になってくるです。水を下からジャージャー出てまでやって、早く乾く土と環境にする。そしてまた水やりをする・・・というサイクルです。
栄養剤をあげる
一言に栄養剤と言っても液肥か固形か、すぐ効くタイプが長くじんわり効いてくるタイプか、肥料か活力剤かなどいろいろあります。その中でよく注目するところは、窒素(葉を大きくする)、リン酸(花、実、根を作る)、カリューム(根を作る)の比率です。比率がないものもあります。
いろいろ肥料を紹介しましたが、おおきくなって欲しいからと片っ端からなんでもあげるのは、肥料やけ(根がいたむ)したり死んでしまう事もあるので、購入した肥料の説明を読んで正しくあげて下さい。
液肥は即効性があり固形はゆっくり効きます。分からなかったら100均やホームセンターで売っている液肥や固形肥料を試しに購入してみて下さい。
鉢を大きくする
基本的に鉢は苗の大きさではなく、根っこの大きさで選んで下さい。
春と秋に鉢から苗を引っこ抜いてみて根っこを見てください。根っこが鉢の大きさくらいになっていたらいままでより少し大きい鉢に植え替えて下さい。
根っこがぎゅうぎゅうになっていたら紅葉しやすいですが、大きくしたいなら鉢を一回り大きい物にして下さい。中が根っこでぎゅうぎゅうになっていると根っこがこれ以上大きくなれず、さらに根っこから栄養がとれなくなり、鉢の中で根っこが腐ったりしてしまうので、ぎゅうぎゅうになる前に植え替えや腐ったり古くなった根っこを取りましょう。
置き場所
一年中暖かくよく陽があたる場所がいいです。
スパルタに育てると強い苗が育つとも言われているので、大きい苗は比較的小さい苗に比べ耐性(暑さ寒さ)があると思うので、一年中屋外でスパルタに育ててみてもいいかもしれないですね。その場合は自己判断でお願いします。🥺
土
私は全部培養土入りではなく、培養土と赤玉土と鹿沼土などを配合した土がいいと思います。
大きくしたいんだから培養土のみで大きくすればいいんじゃない!と思われるかもしれませんが、培養土だけだと水はけがよくなかったり、なかなか土が乾かなかったりして私は病気が多くでた感じがしました。
水はけや乾きやすさなど生育環境により違うので多肉植物を置く場所によって変えて下さい。
紅葉させたい
春や秋になると紅葉する多肉植物。ピンクや赤、黄色への変化がまた楽しみでもあります。
紅葉させるのにはどうしたらいいのか・・・、根づまりさせた多肉植物を寒暖差のある場所へ置き、紅葉時には栄養剤が切れている状態にするです。詳しく紹介しますが厳密に実行しなくても紅葉します。
水はあげない
成長する環境をなるべく避けたいので水やりもなるべくあげないでください。
水やりをすると成長スイッチが入って、一気に紅葉がさめてしまうこともあります。
栄養剤
栄養剤をあげるなら、紅葉時になくなるように逆算して栄養剤をあげるひつようがあります。
例えば3か月効く栄養剤なら、12月から1月頃に紅葉させたいなら9月中に栄養剤をあげて、9月以降はあげないように。
お使いの栄養剤がどれだけの期間効くのかは、取り扱い説明書などをお読みください。
土
厳密に言うと培養土が入ってない土を使うと良いですが、そこまでこだわらなくても紅葉します。気になる方は培養土が入っていない土を使用しましょう。
置き場所
一日暖かい部屋の中ではそこまで寒さを感じないのでなかなか紅葉しないです。
外で寒暖差がある場所がいいです。しかし寒暖差がある場所だからと雪や霜が降りたり、真冬に風が吹きっぱなしの場所は多肉が死んでしまいますので気を付けて下さい。
春に植え替えをすると秋までに鉢いっぱいの根っこが出来ないかもしれないので、春の植え替えもしないほうがいいです。秋も一緒で春に紅葉させたいなら秋に植え替えしないほうがいいです。
まとめ
よくYouTubeやインスタグラムなどで○○しましょうなんて紹介してますが、環境が違うな~とよく思ってしまっています。(笑)
調べた事はとりあえず参考程度にして『自分の環境ではこうだな』と考えられるようになるといいですね。
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